アレクサのある生活 新婚夫婦編
アレクサの楽しい活用をご紹介したいなと勝手に本を執筆していたのですが、書きたいことを書いたところで、編集が面倒になってしまい、ほったらかしになってました汗
第1章に書いていた小説調の仮想人物の暮らしをこちらに書いてみます。
アレクサの言葉がわかりやすいようアンダーラインを引いています。
また、アレクサに関係するところは下線を引いています。
https://gyazo.com/1ec604818387f12def24e44e18ba7137
1−2 新婚夫婦 あすかとけんじ
「けんじ、おはよう。」
両手をあげ伸びのポーズをとりながら寝室からリビングへ移動すると、けんじはソファーに腰掛けてコーヒーを飲んでいた。
アレクサと無線で接続しているスピーカーから、けんじのお気に入りのジャズピアノの音楽が静かに流れている。
今日は久しぶりに2人でいられる休日。お互い平日は仕事で忙しくすれ違いの日々なので、今日くらい2人でゆっくり過ごしたい。
「アレクサ、おはよう」そう呼びかけると、
「江東区の今日の天気は、1日を通して雨でしょう。最高気温は21度、最低気温は15度でしょう。」
「フラッシュニュースです。 NHKからお伝えします。・・・新型コロナウイルスが猛威を奮っています(アナウンサー声)・・・・」
アレクサが天気に続き、ニュースを流してくれた。
窓の外に目をやると、遠くに高層ビルが立ち並ぶ開けた眺望にうっとりするが、目線をあげると空は今にも雨が降りそうな曇天だった。
せっかくの休日なのに雨なんて。公園を散歩がてら映画でも見にいきたいと思ったのに。
肩を落としてあからさまにがっかりしていると、けんじが「お互い疲れてるし、今日は家でのんびり過ごそう。それに、プライムビデオも更新されていて、映画もドラマもよりどりみどりだよ」と慰めてくれた。
「そうね。今日は映画三昧、ドラマ三昧だわ!」
気を取直してコーヒーを入れる。コーヒーマシンから抽出される焙煎豆のいい香りが漂って、気持ちが満たされ、目が冴えてくる。
熱々のコーヒーを片手に、一度寝室へ戻った。面白いことを思いついたのだ。
コーヒーを飲みながら簡単にメイクを済ませ、可愛い家着に着替えると、iPhoneの画面からアレクサアプリを立ち上げた。
アナウンス機能を使って、リビングのけんじにメッセージしようと思いついたのだった。
アレクサアプリから、アナウンスと、、、
「けんじ、大好きよ。いつもありがとう。」と入力して、
送信!
程なくして、リビングのアレクサから声が聞こえてくる。
「あすかから、『けんじ、大好きよ。いつもありがとう。』」
成功だ。面と向かっていうのが照れ臭いので、アレクサに代弁してもらった。
そうこうしていると、アレクサからメッセージを聞いたけんじが寝室へやってきた。
「いつもありがとう。僕もあすかが大好きだよ。」そう言って抱きしめてくれた。
甘い甘い新婚生活。
日々の感謝や気持ちを言葉にして、届けるということはなんて素敵なことだろう。これから二人で歳を重ねても、変わらぬ習慣にしたい。
こうして触れ合うことも幸せだ。
昨日までの、仕事続きの怒涛の日々に疲れた心と体が、一気に癒されていくようだった。
もちろん、自分の言葉で伝えるのが一番だけど、時々はアレクサに手伝ってもらおう。
2人でリビングに戻り、けんじの隣へ腰掛けた。
けんじが「アレクサ、映画館!」そういうと、部屋の電気が消え、プロジェクターが立ち上がり、白い壁紙一面にプライムビデオの画面が現れた。
やっぱり大画面よね。家でも映画館気分が味わえちゃうわ。ポップコーンでもつくろうかしら。
アラジンの実写版を見に行くつもりだったけど、今日は大画面でアラジンのアニメ版を見ようか、それか海外ドラマもいいなあ。バチェラーも見たいけど、いい男だから、けんじが嫉妬しちゃうかしら。
2人は、寄り添いながら高層マンションの自宅リビングで雨の休日を楽しんだ。
(参照記事)